第98回
「トランプ政権の東アジア安全保障政策」

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  長野禮子 

 トランプ政権発足から2ヵ月が経過した。徐々に新政権の政策やトランプ氏の人物像が浮かび上がる中、世界は経済界出身の大統領がどういう国家運営をするのか、予測の難しい新たな時代の始まりを注視している。さしずめ日本にとっては、対中宥和政策をとり続けた前政権の政策転換を表明した新政権と、日米両首脳を始め外交・安全保障のトップとの価値観の共有が確認できたことは喜ばしいことである。が、同時に、中国・北朝鮮からの脅威に対する盤石な体制づくりが喫緊の課題となっている我が国の状況、南シナ海における中国の横暴な振る舞いを阻止し、「航行の自由」を守るための具体的戦略と行動を完遂するためには、周辺国との協調を促進させ、日米同盟の強化と深化が更に重要になるのは理の当然。 
 建前ではなく本音を前面に出すトランプ政権がスタートした今こそ、従来の同盟関係に甘んずることなく、我が国も「普通の国」になる好機と捉え、その果たすべき役割について国民世論と共に真剣に考え、行動する時が来たのではないか。そのためには、米国からの日本に対する厳しい要求にも応える努力を怠ってはならず、それが実行され成し得た時に、初めて同盟国としての「価値観の共有」が実を結んだと言えるのではないか。
 今回は、元米海兵隊大佐であり外交官も歴任したグラント F・ニューシャム氏に、トランプ政権の安全保障政策について幅広い視野でお話いただいた。

講 師: グラントF・ニューシャム 氏(JFSS上席研究員・元米海兵隊大佐)
日 時: 平成29年3月21日(火)14:00~16:00