第136回
「台湾問題と今後の日米韓関係」

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長野禮子 

 今回は台湾訪問を終え東京に着いたばかりのエルドリッヂ氏を約1年ぶりにお迎えしての「Chat」である。氏の台湾訪問の目玉は、台湾総統府訪問と官房長代理クラスとの意見交換だった。意見交換ができたのは有意義だったが、結局は「アメリカはあまり行動しない」「日本は絶対に行動しない」ということで、忸怩たる思いを拭うことはできなかったようである
 そこで期待するのが日本版台湾関係法であると氏は言う。既に昨年の「正論」9月号で発表した「日本版台湾関係法を制定すべき」という氏の記事を取り上げ、今年1月、米国の台湾関係法成立から40年が経たことを踏まえ、日本も台湾関係法を制定すべきであると説く。安全保障における日台関係は正に「運命共同体」であり、JFSSもその立場に立って制定を急ぐべきとの意見は今に始まったことではない。しかし、この期に及んでも親中政治家の影響が強く、台湾重視の政治家の育成が成されていない事を氏は鋭く指摘する。総統府の懸念は、安倍政権で日台関係はより親密になったと感じているかもしれないが、10年前と比較すると全ての面で希薄になっているという点である。聞いた我々も驚いた。
 エルドリッヂ氏は、このほか米国の大統領選の行方や米軍駐留費の問題、韓国問題に触れ、出席者との活発な質疑応答が行われた。

講 師: ロバート D・エルドリッヂ 氏(JFSS上席研究員・元在沖縄海兵隊政務外交部次長)
日 時: 令和元年11月20日(水)14:00~16:00