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日一日と秋が深まる。春には外堀の両岸を薄桃色に彩り、日本人の心を和ませる“桜”も冬支度。今はその葉を紅く染め、それはそれでちょっと冷たい澄んだ空気によく映えている。
今回はこの9月まで駐ベルギー大使をお務めになり、この秋外務省を退官したばかりの坂場大使を講師にお招きした。
欧州は1992年、マーストリヒト条約により欧州諸国の単一通貨を作ることが決まり、2002年に各国の通貨をユーロに換える作業が行われた。しかし、通貨を同じくしても、加盟国の政策や市場経済も大きく異なるなか、加盟国であってもユーロを使わない、逆に加盟国ではないがユーロを採用など、その実態は複雑に入り組んでいる。
安全保障についても、EUとNATOとで部分的に協調しながら維持しているとはいえ、これも問題山積である。
大使のおられたベルギーは夏が短い。今頃は日も短く、空がグンと落ちてきて、青空を見ることなどない。「2年ぶりの“秋晴れ”がとても嬉しい」と語る大使の言葉が印象的な会であった。
講 師 : 坂場三男氏(前ベルギー駐箚特命全権大使)
テーマ : 「ヨーロッパの苦悩 〜EUとNATOの将来展望〜
日 時 : 平成26年11月14日(金)14:00〜16:00
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