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現地調査及び意見交換・概要報告(オランダ、ベルギー)
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お知らせ
JFSS事務局
日 時:平成30年3月18日~23日
場 所:オランダ/ハーグ、ベルギー/ブリュッセル
出張者:田中有佳子、西田一平太
<調査の概要>
● 訪問先
政府機関・多国間機関:NATO CIMIC COE、オランダ国防大学、オランダ外務省・国防省
シンクタンク:ECDPM、Hague Centre for Strategic Studies
研究者:ライデン大学、ユトレヒト大学
● 主な調査・情報収集対象
1.オランダの平和活動政策、実施体制と活動実態
2.NATOが実施する民軍協力関係(CIMIC)構築のための訓練の特徴
3.EUの平和活動政策、実施体制と活動実態
●
主な協議相手とテーマ
・NATO CIMIC COE「NATOにおけるCIMIC関連の調査・訓練」
・オランダ国防大学「オランダ国防軍の平和活動/インテリジェンス、他国軍との協力」
・The Hague Centre for Strategic Studies「MINUSMAへのオランダの参加」
・オランダ外務省・アジア課「平和活動等における日蘭関係」
・オランダ外務省(Security Policy division、 UNSC Taskforce)
・国防省ワーキングセッション「オランダの平和活動政策の特徴と実態」
・ライデン大学「オランダにおける部隊派遣の決定過程と国連PKOへの参加」
・ユトレヒト大学「平和活動実施における国際法と国内法の関係」
・ECDPM「EUの平和活動/危機管理における包括的アプローチ」
・ECDPM/GIZ共催セミナー「The State of Peace and Security in Africa」
●
内容/成果の概要
オランダは、国連平和維持活動のほか、NATO主体の多国籍軍、EU主体のCSDP(Common Security and Defense Policy)ミッション、欧州安全保障機構(OSCE)によるミッションを派遣しており、その活動のための体制、派遣決定過程の概要を知ることができた。北大西洋条約機構(NATO)は、中東アフリカ方面からの非伝統的脅威への対応とともに、ウクライナ危機とクリミアのロシア編入を契機として東部方面への備えを強化してきている。日本とは、2014年の「日NATO国別パートナーシップ協力計画(IPCP)」があり、人的交流の活発化が見込まれる。NATO CIMIC-COEは、紛争などの作戦現場における民軍連携についての概念形成、教育訓練、教訓抽出等を行う機関であり、日本関係者との連携を基本的に歓迎する旨言明があった。EUは、2016年のEUグローバル戦略において、ヨーロッパ域内外の危機に対し、EU各組織と加盟国が統合アプローチを採用すること、危機管理の中でも、危機が拡大する以前の危機予防、安定化に注力することを要求している。特にアフリカへの関与は、CSDPミッションの派遣、人道・復興・開発支援があり、EUとアフリカ連合(African Union: AU)のパートナーシップ強化を重視している。
【報告】平成29年度 外交・安全保障調査研究に戻る