益々強まる他国等の宣伝工作とスパイ活動に対抗する先行的・実際的な施策を確立し実行する必要がある

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政策提言委員・元陸自化学学校長 鬼塚隆志

<div><span style="font-size: 16.8px;"><b>1、要約</b></span></div><div><span style="font-size: 16.8px;"> 平成の時代にも、多くの地域で局地的な戦争や紛争が生起し、現在も起きている。日本はそれらの戦争や紛争には直接武力を行使することなく関わってきた。</span>特に日本は国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法を1992年に施行して以来、自衛隊を国際平和維持活動に派遣して、目に見える形で世界の平和に貢献してきた。</div><div><span style="font-size: 16.8px;"> しかしながら、我が国周辺の安全保障環境は、平成の時代が進むにつれて、北朝鮮の核開発・ミサイル発射実験及び高高度電磁パルス(HEMP)攻撃をするぞという威嚇によって、また下記の①②から非常に悪化していると言わざるを得ない。</span></div><div><span style="font-size: 16.8px;"><br></span></div><div><span style="font-size: 16.8px;"> ① 隣国、特に中国と韓国が日常的に執拗に、国連及び自国また他国のマスコミ等を利用して、我田引水的な自国の様々な主張を、特に我が国固有の領土である尖閣諸島、竹島に対する領有権の主張のみならず主張の既成事実化を狙う示威行動を、日本、世界各国に流布して自国の主張に対する支持獲得を目指す世論工作、即ち、宣伝工作。</span></div><div><span style="font-size: 16.8px;"> ② 世界各国・各地域、特に日本に対して日常的に行われているスパイ活動、特にコンピューターネットワークを利用するスパイ活動。</span></div><div><span style="font-size: 16.8px;"><br></span></div><div><span style="font-size: 16.8px;"> このスパイ活動は最近日本国内でも起きており、例えば、日本人がスパイ活動をしたとして逮捕されたこと、コンピューターネットワークを利用するスパイ活動としては、様々なサイバー攻撃を受けて、国家及び企業組織等のコンピューターシステムが一時機能停止に陥ったこと、各所でコンピューターシステムの蓄積データ、具体的には個人情報がたびたび大量に流出していることなどである。本稿で言うスパイ活動とは、某国、その関係国及びその特定組織、或いは非国家の組織等が、日本の国家組織及びその他の団体・組織の秘密情報(知的財産を含む)を不正に窃取して自国等のために利用すること、更に国家レベルでは、他国及び世界に偽情報を流布して世論を攪乱すること、某国等の主張・行動に同調し支持するよう扇動すること、また国家の重要施設等を破壊することなどである。因みにスパイとはスパイ活動を行う人間のことである。</span></div><div><span style="font-size: 16.8px;"> 前述の①②は、昔から有事、平時に関係なく、潜在的な敵性国家・敵性組織を弱体化するために、また②は敵性国家等の意図及び総合的な能力、特に軍事力の長所、短所を把握するために、当時の科学技術を含むあらゆる方法、手段を駆使して行われていることである。</span></div><div><br></div>