『日本人の気概』
会長 中條高コ
日露戦争における奉天戦勝利の日、3月10日は「陸軍記念日」、日本海海戦勝利の日、5月27日は「海軍記念日」として、この戦争の世界史的意義を国民に説いてきた。
それらの日には勇士たちが、古びた軍服を着て、学校に現れ、われわれ少国民に熱を込めてこの戦争の意義を語った。国を護る大切さを説き、民族の誇りを語ったものであり、軍国主義の鼓吹などでは決してなかった。(略)
6年8ヵ月に及ぶ占領政策は巧妙を極め、日本の良い歴史を否定し、2千年余磨いてきた民族の美質、とりわけ紡いできた絆をズタズタ切りにした。
戦争の残酷さを体験し、疲弊のどん底にあった国民は、占領下で批判の自由が全くなかったこともあったが、占領政策が間接統治方式であり、逆に干天の慈雨の如く受け取った人も多かった。
その頃、占領軍の手に成った憲法を、66年たったいま、一行たりとも改正しえないような生き様で、このすさまじい国際間を、我が民族は生き抜けない。
ツギハギだらけの心臓になったが、我が民族の栄光、そして美質を、そしてあらまほしき民族の生き方を説き続けたいと思う。
おじいちゃんの「民族の遺言」である。(本書『まえがき』より)
著 者: 中條高コ
出版社: 致知出版社
発行日: 2011年6月20日
定 価: 1400円+税
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