今年は酷い年だった。昨年の大晦日の前日に女房が倒れ、救急車を呼ぶ騒ぎ。幸いすぐに元気にはなったが、娘一家や息子に「帰って来るなら日帰りで」と連絡を入れる始末で、孫ともゆっくり出来ず。
それでも1月、2月、3月と大好きなゴルフに10回も行くことが出来た。だが4月に入って自らの体調が急変。4月2日、楽しみにしていた日本戦略研究フォーラムのお花見に行くべく電車に乗っていると呼吸困難に。10日程前から、風呂に入っても息苦しくなり早々に出てくることが続いていた。呼吸が十分に出来ないのだ。寝ていても苦しくなり、戸を開けて深呼吸する日が続いていた。
この苦しみがピークに達したのが4月2日だった。東武東上線のふじみ野駅で途中下車し、駅員に救急車を呼んで貰おうと思うほどだった。自販機で冷たい水を購入し、一口飲むと何とか持ち直し、長野さんに不参加の連絡をし、帰宅する。
翌日、お気に入りの若い女医さんがやっている近所のクリニックに行き、診察を受ける。この○○香織さんという女医さんは、面白い人で診察が終わって、診察室を出て行こうとすると「ありがとうございました」と言ってくれるのだ。医者もこういうことを言わなければならない時代になったのかと思ったものだ。
その香織医師が体内の酸素濃度を測り終えると「呼吸器科に行って下さい」と言って、紹介状を書いてくれたのだ。翌日、それを持って川越市内の病院の呼吸器科に行くと、その医師もなんと若い女医さんなのだ。
検査を受けると「COPDです」と言われた。「慢性閉塞性肺疾患」という病気でかつて肺気腫と呼ばれたものだ。原因は煙草だった。医者というのは偉いもので、副作用も大きいステロイド入りの点滴を受けると嘘のように呼吸が楽になったのだ。但し、この病気は完治することはないそうだ。以来、一月に1回、診察に通っている。その都度、2種類の吸入薬を処方してもらい、それを毎日吸っている。
幸い体調はすこぶる順調で、3階くらいなら走って上がっても息も切れない。診察の時にその旨を伝え、「あれ以来、煙草は1本も吸っていません」と言うと「素晴らしい。偉いですね」と褒めて貰えるのだ。
煙草を吸いたくなくなったと云うわけではない。吸いたいのを我慢しているのだ。そのために「ニコチネル」という禁煙補助薬の世話になっている。これが固いシュガーレスガムなのだ。1個あたり2mgのニコチンが入っている。だから煙草を吸う代わりになる。ところがこれがすこぶる固いのである。
そのため噛んでいると虫歯を治療した金属のカバーが剥がれてしまったのだ。仕方がないので行きつけの歯科医院に行った。何人かの医師がいるのだが、私の担当はまたしても若い女医さんなのである。
以上、誰が見ても、今年の私がついていなかったことに同意して貰えると思う。それなのに、何故か自然と笑みがこぼれてしまう私なのである。
