2015年6月、周辺諸国の対日情報活動を分析する必要があるとの考えから、「情報戦略研究会」を発足させた。2018年6月までの3年間に、計12回の研究会を開催した。本研究会においては、日本に対する情報活動の抑止策とそのロードマップ、企業のセキュリティ体制構築とインテリジェンス能力の向上、我が国の先端技術の流出・盗用の現状と課題、中国による情報戦の動向と日米同盟への影響、北朝鮮の情報活動の実態、我が国を取り巻くインテリジェンスに関する情勢などがテーマとなり、メンバーの高度かつ専門的な実務経験及び知見により議論が深まり、情報分野において我が国が直面している深刻な課題が浮き彫りとなった。
2018年6月以降は情報収集に専念していたが、その後、新型コロナウイルスの感染拡大により一旦休会とする。
2021年11月、我が国の情報戦略、経済安全保障の現状は危機的状況にあると捉え、その対処方法を研究、提言すべく、新たなメンバーを加え「情報戦略研究会II」を発足させた。
近年、他国による技術盗用は巧妙化し、サイバー攻撃の多用も相俟って、我が国の産業界は深刻な被害を受けている。漏洩した情報や技術は軍事技術に転用される恐れもあり、経済安全保障の確立は安全保障体制の維持・発展に急務であるとの考えから、情報の専門家、産業界出身の有識者、メディア関係者など豊富な経験・知識を持つ多様な人材をメンバーに迎え、隔月で研究会を開催している。