中国の政治戦
―「戦わずして勝とう」とする国への対抗戦略

  著 者:ケリー・K・ガーシャネック
  監 修:鬼塚隆志
  翻 訳:壁村正照
  出版社:五月書房
  発売日:2023年4月25日
  定 価:本体3,600円(税別)
  
 
 
Amazon「内容紹介」より
 
日本よ、これでいいのか?政治戦はすでに始まっている!あなたは、この超大国とどう対峙しますか?
 
 中華人民共和国(中国)すなわち習近平と中国共産党は、組織化し体系化したあらゆる正・不正の方法・手段を用いて自分たちの覇権拡大を追及し、自分たちが支配・統制できる他国や国際機関等はもとより地域・海域を拡大しつつある。その拡大の事実は、一帯一路構想のあくなき追及とその構想の甘言に乗せられている国々の出現、海洋進出の実例である南シナ海における人工島建設と軍事基地化による同海域の領海化活動、我が国の尖閣諸島を含む東シナ海にける中国人民解放軍海・空軍・海上民兵等による絶えざる我が国の領海・領空に対する侵犯、「一つの中国」の原則に基づく中国の軍事行動による台湾有事に直結する我が国防衛議論の高まり、またこのように悪化・緊迫しつつある安全保障環境下にあっても相変わらず続いている我が国の安全保障特に防衛(国家および国民の安全)を弱体化させる他国特に中国にへつらう一部の偏向したマスコミの報道および学者の主張ならびに政治家・経済界の態度などに表れている。これらは全て本書の題名である中華人民共和国(中国)特に中国共産党の政治戦によって引き起こされているものである。
 
 本書は、上記の事態を引き起こしている中国の政治戦に関する考え方と、中国の政治戦が実際に引き起こしている米国および各国の国内・外の安全保障体制・態勢を大きく揺るがす弊害に関して、米国の官・民の指導者層および米国民に対して、そのことをまず深刻に認識すべきであると政府および官・民の主張および実例をあげそれらの分析に基づいて警告し、そして中国が組織的に実行している政治戦に対してとるべき戦略について提言するものであるが、我が国にとっても、冒頭で記述したように安全保障上、中国とは戦後最悪な状態にあり、我が国内外の安全保障体制・態勢を速やかに立て直し強化する上で、参考とすべき極めて価値のあるものである。
                         監修者序文より 一部抜粋
 
 
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鬼塚 隆志(おにづか たかし
 1949年、鹿児島県生れ。1972年、防衛大学校電気工学科卒業(16期)。フィンランド防衛駐在官、第12特科連隊長兼宇都宮駐屯地司令、陸上自衛隊調査運用室長、東部方面総監部人事部長、愛知地方連絡部長、富士学校特科部長、化学学校長兼大宮駐屯地司令を歴任し退官。現在、JFSS政策提言委員、株式会社NTTデータアドバイザー、株式会社エヌ・エス・アール取締役、日本安全保障戦略研究所研究員。
 著書に、『小国と大国の攻防』(内外出版)、共著に『日本の核議論はこれだ』『基本から問い直す 日本の防衛』等、共訳書に『中国の進化する軍事戦略』『中国の情報化戦争』(原書房)、『マスキロフカ 進化するロシアの情報戦!サイバー偽装工作の具体的方法について』(監修、五月書房)等がある。