出版社 : 青志社
発売日 : 2025/1/18
定価:本体1,430円(税込)
世界から取り残される今の日本が心配だ。
東アジア問題の第一人者が説く日本の重大危機!!
多くの日本人は変化に気づいていないが、明らかに日本は安くなり貧しくなった。
あの良き日本はどこへ行ったのか。
衰退を止めたい。
日本の失敗は挽回できるのか。
37年前に私が日本にやってきたとき、日本は世界ナンバーワンの国でした。
日本の一人あたりGDPはアメリカを抜いて世界一でしたし、日本の株式時価総額は、アメリカの1・5倍、世界全体の株式時価総額の実に45%を占めていました。中国に至っては、経済規模では日本の約8分の1、一人頭の収入は日本の82分の1でした。
その日本はいまどこに行ってしまったのでしょうか。
最近、私は、日本人の多くが、現実に目をつぶり、現実を直視しようとしないのではないかと心配するようになりました。30年前は、世界一流国家だった日本が、いまではGDPやイノベーション指数、情報通信技術においてアメリカはもとより、韓国にも負けています。
数年以内にインドネシアにも負けるだろうと予測する経済学者も多い。「経済は一流、政治は三流」と言われたのは、いまや昔話。経済も三流になり下がりつつあるのかもしれません。
私も個人的には、いまでも日本は世界最高の国だと考えていますし、信じています。
食べ物もおいしいし、安いし、人々も親切だし、町もきれい。生活の便利さも世界最高ですし、空気もおいしい。
「何が問題か」と反問する方もいるでしょう。しかし、いま、確実に日本は世界から取り残されているような気がします。いま、目に見えるものはともかく、日本の内部で起きているさまざまな変化は、良い変化ではなく、悪い方向へ向かっているような気がして仕方ありません。
この本は、私がこよなく愛する、美しき良き日本を、これ以降も持続できるように、現実に目を向けてほしいと、日頃悩んでいたことを整理したものです。