極超音速ミサイルの技術は東北大学から流出した

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政策提言委員・経済安全保障アナリスト 平井宏治

 中国が実験した極超音速ミサイルのスクラムジェットエンジンや耐熱素材の技術が、我が国の大学から流出したとされる件で、当フォーラムでの研究会や月刊誌「WiLL」3月号、Youtubeチャンネル「文化人放送局」(2022年1月28日放送分)で、東京大学、日本大学、名古屋大学、東北大学、九州大学、東京工業大学のどこかから流出したのではないかと述べてきた。
 その理由として、超高速飛行時に衝撃波と呼ばれる圧力の波が発生し、性能に影響を及ぼすことから、流体科学技術と関連し、衝撃波と流出した技術との関連が深い点、実験には超音速風洞が不可欠なことなどが挙げられる。たまたま、過去に風洞設計会社のM&A(企業の買収や合併)を支援したことがあり、その際に、風洞業界について調べたことが、今回の推測に役立った。