なぜ日本共産党は選挙で大敗したのか

政策提言委員・元参議院議員 筆坂秀世

自民の敗因はぶれまくった石破氏と2,000 万円

　先の総選挙で大敗を喫したのは自民党、公明党だけではない。日本維新の会や日本共産党も大敗北だった。自民党の敗北は、カネをめぐる問題が噴出し、石破茂総理・総裁の発言がぶれまくったことによる。特に、決定的だったのは、カネの問題で非公認になった候補者にまで2,000 万円の活動資金を提供していたことが暴露されたことだった。
　森山裕自民党幹事長は、「衆院選で非公認とした候補が代表を務める党支部に活動費を支給していた」と明らかにした上で「党勢拡大が目的」だと説明し、「候補者に支給したものではない」と弁明した。だが候補を立てていない支部には2,000 万円の資金提供は行っていないので、この弁明は通用しない。これは相変わらずカネの問題に無反省な自民党ということを国民に印象付けてしまった。「策士」と言われる森山氏が、世間を甘く見て侮った末の大失敗だったと言わざるを得ない。