トランプ政権で韓国・北朝鮮はどうなるのか

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政策提言委員・龍谷大学教授 李 相哲

はじめに
 第二次トランプ政権の誕生により良くも悪くも世界は大きな変化を遂げようとしている。3年以上続いているロシアとウクライナの戦争はトランプ氏が選挙前に公言していた「24時間で終わらせる」は困難なものの、早かれ遅かれ終息へ向かうのではないか。そうなれば、ロシアやウクライナはもとより、北大西洋条約機構(NATO)、ひいては日本や韓国も安保政策を根本において見直す必要に迫られるのではないか。
 第二次トランプ政権の安保政策の基調は圧倒的な力による世界平和の維持だ。トランプ政権がこれまでの米国の如何なる政府とも異なる点は、米国の同盟国や友好国はアメリカの無条件の援助や守りに頼ることなく、自国の安保は自らの力で責任を持つべきという考えを持っている点だろう。日本と韓国も例外ではない。